一昨年、大阪で行われたホリスティック医学協会の シンポジウムで、医師、山本竜隆先生の講演をお聞きして、 いつか訪れたいと思っていた富士山麓の朝霧高原。
標高700mの土地に診療所を開設されていて、 近くに購入した自然林や湧き水、清流などがある 約2万坪の土地に、滞在型の養生施設を作りたいと 話されていました。 そのリトリート施設、富士山静養園が、 今年の4月にオープンしたのです。
5月27日、梅雨入りしたかもしれない湿度と、 どんよりした空でした。 新幹線の新富士駅を降りて、駅前でレンタカーに乗り、 ひたすら富士山の方向へ車を走らせました。
山本竜隆先生は、アリゾナ大学統合医療プログラムの 代表であるアンドルー・ワイル博士の著書『癒す心治る力』を読んで、 大きな影響を受けました。
そして、本当の医療のあるべき姿、先生が目指 す医療の方向性が正しいことを確信されました。
自分の理想とする医療を実現するためにヨーロッパの 自然環境を活かした郊外型医療施設を視察されました。
そして何年も土地探しをした結果、 朝霧高原にたどり着いたのです。
登り一辺倒の道をドライブして、カーナビの指示通り 曲がったところに、朝霧高原診療所がありました。
診療所の中には、何人もの患者さんがおられました。 先生に到着のご挨拶だけして、富士山静養園に移動しました。
鳥の鳴き声と風が葉をゆらす音だけの世界がそこにありました。
一羽の鷺が静かに飛来し、我々を歓迎してくれました
あいにくの曇り空で、ふだんなら目前に迫る富士山が、 見えないのが残念です。
広葉樹が茂る原生林の中を歩きました。 清流がきれいです。ひんやりした空気が心地よく、 草や土の香りと共に深く吸い込みました。
奥様の心づくしの玄米菜食の夕食を堪能した後、 診療を終えた山本先生が来られ、ゆっくりお話をお伺いしました。
「“下医は病気を治し、中医は人を治し、上医は社会を治す” とも言われているように、自然環境や社会、生活全般を含めた 幅広い視点で、人の健康や医療をとらえて実践していくことが、 本来の医療の有り方、医師としての活動ではないかと考え、 目指しています。」(朝霧高原診療所のホームページより)
テレビも新聞も何もない夜を贅沢に過ごそうと 早めに寝室に入りました。 そして、ほどよい疲れと共に、深い静寂と漆黒の闇に 沈んでいきました。
「むすび」8月号の特集にて詳細をお伝えします。どうぞご期待ください。
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Macropocket(正食協会事務局)
JAPAN MACROBIOTIC ASSOCIATION
https://www.macrobiotic.gr.jp/
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