真夏のピーク時に行われる天神祭も終わり、 その余韻も冷めやらぬ7月27日、 正食クッキングスクール講師、野口清美先生と 和歌山県橋本市にある、幼稚園と保育園が一つになった 幼保一元化施設「輝きの森学園」に行ってきました。
当日も、34℃を超える猛暑の予報が出ていました。 早春の3月からスタートしたこの食育出張講座も5回目となり、 もうそろそろ話題も尽きたものと思いきや、 難波から目的地まで一瞬の静寂もなく会話は 続きました・・・(笑)。
高台にある林間田園都市駅は、ずいぶん涼しく感じられました。 今年から玄米和食の給食を実施している「輝きの森学園」は、 駅から5分ほどの静かな住宅地にありました。 今回のテーマは、「食の大切さを知っていただき、 親子で味噌作りを体験する」でした。
開会にあたり、学園長の松井直輝先生は、 長崎で被爆した医師、秋月辰一郎氏の例を引いて、 お味噌の効用について、また、学園では毎月、 年長組の子どもたちで作っている味噌を昼食に出している ことなどを話され、 「愛情というのは、絆です。家族の絆を作るには、 同じものを繰り返して、一緒に食べると絆が深まります。 今日の味噌ができた暁には、家族で朝食を味噌汁と一緒に 食べてください。食に興味をもって、今よりさらに 仲良くなるようにしてください」と挨拶されました。
野口清美先生の登壇です。
「食育ということで、食事のあり方を教えている機会が 増えていますが、日本の伝統をちゃんと伝えていく 伝統食育ということが大切だなと思っています。
おじいちゃん、おばあちゃんたちから受け継がれてきた、 この国のとても良い食べ物を大事にして、 できるだけ回数多く食べてほしいな、と思っています」
「加工食品は利益や便利さ優先して作られているので、 見た目や、香りや、日持ちをよくするために、 長い間食べ続けるとかなりの量の食品添加物を摂ることになります。 毎日の積み重ねなので、子どもさんが大人になった時に、 健康を損なうことになるかもしれません」と、 普段何気なく食べているものについて考えるように提唱されました。
「日本人が食べるご飯。とても大事なので昔の人は主食と呼びました。 おかずのことを副食と言いました。 本当はご飯が主役でなければいけなかったのに、今の皆さんの食卓は、 どちらかというとおかずのほうが多く、スパゲティとかオムライスとか カタカナのメニューが増えていると思います。 昔からの和食の料理が少なくなっているので、 おじいちゃん、おばあちゃんが食べていたものを思い出して、 もっと食べていただきたいなと思っています」と、 ご飯をしっかりいただくこと、和食の機会を増やすことの大切さを 話されました。
そして、白米と玄米の違いを図解して分かりやすく説明し、 未精白の穀物を食べる意味、食べ物のルールということで、 人間の歯の種類と役割について説明があり、 「ごはんが主役になる日としっかり噛む日を作ってください。 玄米はプチプチして噛み応えがあるので、 よく噛んでいるうちにお腹も膨れてきますから、食べ過ぎず、 ダイエットにもなりますし、自然におかずがそんなに欲しく なくなります」と、日本人の理にかなった食事の基本は米であること、 毎日食べたものによって、考え方や体調も変わること、 命ある食べ物のエネルギーをもらって体が元気になってくることなど、 マクロビオティックの食の基本について、ゆっくりじっくり 繰り返し話されました。 講義が終わったあとは、味噌作り教室です。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
Macropocket(正食協会事務局)
JAPAN MACROBIOTIC ASSOCIATION
https://www.macrobiotic.gr.jp/
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++