「食・地の座味覚の展示場」は、メンバー各社が 「地の人が地のモノを地の人に届ける」ために、 原材料100%播磨産を目指し開発した新作の商品展示 ・発表会として始まったイベントです。
今回は、スローフード・ジャパンの全国大会 (味覚の展示場と共催)が地元で開催されることもあって、 最寄りの山陽電鉄「手柄」駅周辺には、かたつむりの ロゴの入ったスローフードの旗が、風になびいていました。
会場は、創業明治43年の灘菊酒造です。 駐車場には奈良、広島、豊橋ナンバーの大型バスも 停まっていました。 たくさんのお店が、商品の説明や試食を呼びかけています。
先日の「食育フォーラム」で協賛していただき、 手焼きせんべいのブースを出していただいた、 合名会社アリモトの代表、有元年信さんが 元気一杯に接客されていました。
「このイベントは、地元の食材を使った新商品を出品する 宿題があるんですよ」と言われ、試食のかりんとうを一つ いただきました。 口に入れると、何やら奥深いうま味を感じました。 お聴きすると「地元のお酒の酒粕が入っています」と 教えていただき納得です。 商品名を確認すると「大吟醸酒粕かりんとう」ですって。 すごいネーミングです。
酒蔵らしく薄暗い会場を歩いていると、 東京でいろいろとお世話になった佐々木俊弥・紀子夫妻と 再会しました。 2000年頃に、「スローフードな人生! 」(新潮社)の著者、 島村菜津さんと出会ったことがご縁で、スローフード運動に共鳴し、 俊弥さんは、スローフードジャパンの副会長をされています。
きれいな花が生けられた部屋に入ると、 「播磨の伝統野菜を知りたい」、「播磨の伝統野菜を食べたい」、 「播磨の野菜・豆・穀物を知りたい」というタイトルがついた 絵とエッセイがディスプレイされていました。 暖かくて親しみやすい絵と文は、地元の版画家、 岩田健三郎氏によるものでした。
栽培して種を採っているのは一人だけという“こぶ菜”の絵には、 「タネを採って、そこいらへんに播いておけば育つ。 非常食として植えておった。いつということはない。 通年。いつでも。漬け物にしたり、ざっと炒めたりして食べます。」 と書いてありました。どんな菜っ葉なのか食べたくなりました。
イタリア発で、世界に広がったスローフードの理念は、 簡単にまとめると伝統の的な食材や料理、質の良い食品を守る、 伝統的な味を次世代まで伝える、 質の良い食品を作る小規模な生産者を守る、というものです。
「食育フォーラム」でも感じたことですが、 子どもたちにインスタント食品や、冷凍食品、 ファストフード、コンビニ食ではなく、 ちゃんとした日本の伝統の味を覚えてほしいし、 伝えていきたいと思いました。
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Macropocket(正食協会事務局)
JAPAN MACROBIOTIC ASSOCIATION
https://www.macrobiotic.gr.jp/
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