3回シリーズ「健康で美しく快適に過ごすためのチョットいい話」の第3回が開催されました。テーマは「健康で美しく快適に過ごすために」。この日のコンテンツ、便利な作りおき料理/年代別の食事と健康/心の持ち方/健康の七大条件から、便利に作りおき料理として食養料理の中でもベーシックな煎り玄米について語られた部分を抜き出しました。
食養料理というのは私からいえば全部作りおきおかずです。それは常備菜になります。時間をかけ心込めて作ったものですから、非常に日持ちするものです。それが1週間持つか10日持つか3日しか持たないかは食材にもよるし、その方の作り方にもよります。
その中でトップバッターにあげたのが煎り玄米です。玄米という主食をマクロビオティックでは勧めています。まけば芽が出るといういのちがあります。生きているいのちをいただくということは、栄養学では何も出てきません。数字では計り知れない目に見えない世界へ食事を通じて導いていただける。それを実践いていく上で、自分でも何かしら心の持ち方であり生き方であり、自分の人生を見つめるようになるということを教えてもらったと思っているのです。
その玄米を一握りずつくらいの量をフライパンに入れて、香ばしくきつね色から狸色に近くまで丁寧に炒ってください。怖がらずに最初フライパンをちょっと熱い目にしておく。出会いが大事なんです。恋愛と一緒なんです。お母さん、お姉さんはときめいた昔を思い出しましょう。自分と似たような性格の男性の人やから、ええ人やなですむやないですか。自分にないものを持っている人やったら、すごいこの人格好いいとか、もっともっと知りたいとなるじゃないですか、それと一緒。玄米は今まで暗いところで袋に入って寝ておったわけですよ。
それが生ぬるいフライパンでゆっくり目覚めるよりも熱いフライパンで炒ったほうがおいしくなるんです。これは私の経験から言い切ります。なんでも違うもの同志のほうが引き合うんです。
玄米はまん丸い形ではなくちょっと楕円形ですから、フライパンを動かすだけでは、A面とかB面がひっくり返らないことがあるから、時々中華料理のシェフになったような気持ちでフライパンを動かしたり、へらを使ったりして、玄米を均等に火が入るようにして、できたかなと思ったら手にとって奥歯で噛みしめてください。その時コリコリっと噛めたら最高の煎り上がりです。
歯で噛みしめた時、ぐにゅっとまるでグミキャンディーのような食感だったら、まだ玄米の中の水分が残っていますから、まだいい煎り玄米になっておりませんので、もうちょっと火をあててあげましょう。
非常に日持ちがよろしいです。これは旅行に持って行かれたら、海外でもどこでも、お湯をいただいて浸けておくとリゾットができます。おかゆができます。
もしも何もないところでお腹が空いたら、それを口に入れてコリコリと噛めばいいわけです。子どもさんのおやつにうってつけです。子どものおやつは穀物を中心に考えると非常に心のやさしいいい子に育ちます。
煎り玄米を作っておかれると、震災とか何かあった時に助かるものです。保存食というのなら、私は煎り玄米を筆頭にあげたいと思いました。
少し炒りにくくなりますが、玄米を洗って塩水に浸けて吸水させるんです。少し大きくなった玄米を煎り玄米にしますと、噛めば噛むほど塩味が出てきます。
玄米というのは植物ですから、動物と植物という比べ方をするとマクロビオティックでいうところの陰性になりますよね。カリウムも多くて少し陰性ですから塩水を吸わせておくとより調和がとれて旨みが甘味に変わります。こうしておくと子どもも文句言わずに食べます。
もっと簡単な方法だったら、煎り上がってすぐに塩をぱらぱらとかけておくこともできます。塩水ほどには完全には合体しませんが。