6月22日に、公開料理教室「季節の手仕事を一緒に!梅干し教室」を開催しました。
担当は、正食クッキングスクール講師で、梅干し作り歴20年の小松英子先生です。
梅干し作りの難しいのは、その年の気候によって梅の出来る時期や熟すスピードが異なることです。人間の都合で梅は育ってくれない自然のものです。
今回は、料理教室の1週間前に事務局のスタッフが奈良の五條の有機栽培の梅農家まで行って、教室当日にちょうど黄梅になるような梅をもらってきました!
梅畑は山の傾斜地にあり、収穫はかなりの肉体労働です。
また有機栽培の梅は、除草剤を使わないため手作業での草刈も含め、手入れなど手間がかかり、なかなか広がらないそうです。
梅農家代表のお2人。かっこいいです!
収穫した梅は選別機にかけて、出荷用にサイズを揃えます。
梅の良い香りが辺りに漂います。
梅干し教室までは、常温で広げて追熟させました。
それでは、小松英子先生流の作り方をダイジェストでお伝えします。
実習は梅を塩と一緒に漬けるところまで行い、あとの流れはデモや講義でお伝えしました。
①ボールに入れた梅を水でやさしく洗い、梅をふき、へたをとります。
②梅に対して20%の塩で漬ける場合は殺菌は必要ないですが、もう少し塩分を少なめにしたい場合は、焼酎等を梅にまぶして殺菌するとカビの心配がありません。
③容器に梅と塩をいれ、一番上にラップを敷き、落とし蓋をします。その上に重しをします。
置く場所は冷暗所。押し入れとか光の当たらないところがいいです。
④一週間程度経ったら必ず水分(白梅酢)が出てきます。
⑤赤紫蘇の葉を洗います。塩でしんなりするまでもんで絞ります。絞り汁がだんだんきれいな紫色になってきます。3回くらい絞ってあく気をだし、絞り汁は使わずに捨てます。
⑥白梅酢を紫蘇に入れてもみ、それを容器の梅干しの上に敷きます。落とし蓋をして重しを乗せて土用まで置いておきます。
⑧土用干しは梅雨が明けてから干します。夜露にもさらすことで軟らかくなります。干してから再度、梅を梅酢に戻しますと、ジューシーな梅干しです。戻さないと昔懐かしいしわしわの梅干しとなります。
工程はそれほど複雑ではありませんが、注意しなければいけないポイントがいろいろあり、参加者からは沢山の質問が出ました。小松先生は豊富な経験に裏打ちされた明快な回答を、とても丁寧にされていました。
ほかにも、梅酒と梅ジュースの作り方のデモや講義など盛りだくさんの教室でした!
最後は、梅粥と味噌汁、梅を使ったおやつを全員でいただきました。とてもおいしかったです。
日本が誇る伝統保存食「梅干し」の、殺菌効果や健康効果は広く知られています。
残念なことに一般的なお店で売られている梅干しは添加物が多く使われていて、本格的な昔ながらのものが少なくなっています。
もともと各家庭で作られていたものです。みなさんも作り方を覚えて毎年オリジナル梅干を作ってみてはいかがでしょうか?