7月14日(日)、正食協会理事、山村慎一郎先生の望診法講座の第4回目が開催されました。
テーマは「手の親指・手の人差し指・手の平・手の甲からのサイン」です。
望診法の「望」は「見る」という意味です。
顔や身体など表に現れるさまざまな変化や症状を注意深く見ることで、体の中で何が起こっているかを判断するのが望診法です。
その歴史は古く、中国の数千年という長い歴史の中で確立された、理論と臨床経験に基づく伝統医学の一つです。
今回は本題に入る前の、先生の近況報告や、最近考えていることなどのお話しの一部を紹介させていただきます。
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最近多いのはうつ病です。精神的に病んでいる人がすごく多い。
大阪はあまりないんですけど、東京は電車内のトラブルがすごく多いです。とにかくいらついている。
うちの大阪事務所のスタッフと、時々東京の事務所で打ち合わせするんですけど、彼女がびっくりしていました。
歩いていると女の子がよけないんですよ。だからこちらがよけなければ真正面からぶつかります。
いらついていて、言葉では言わないけど「よけなさい!」という感じですよね。
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私こう見えてもいらちなんです。この間、カチンときました。私が住んでいるのは巣鴨。
じいちゃんとばあちゃんの原宿なんです。若い男がですね、真正面からぶつかってきたんですよ。
その時ばっかりはエスカレーターでとっつかまえて「なんだおまえ」と言いました。
そしたら「すみません」と謝るんです。意外とそういう人って弱い。でもいらついていました。
私は奈良かどこかで静かに大仏様のように暮らしたいです(笑)。
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昔から、便秘が肥満や肌荒れ、イライラのもとなど、健康に様々な悪影響をもたらすことはよく言われていました。
腸が健康のカギを握っていることは、急に降って湧いたようなブームではなく、便通という生理現象を通じて、誰もが経験的にわかっていることです。
それに加えて最近では科学技術の進歩により、腸内には膨大な数の細菌が棲んでいることや、その働きが徐々に解ってきました。
こうしたことから、腸が健康と深く関係することが一般に認知されるようになってきました。
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腸はどんな点で、健康の要となる臓器であると言われているのでしょうか。腸の働きについては、次の三つがよく知られています。
・食べ物の消化吸収。これは小腸で行われます。
炭水化物の消化は口の中で唾液(アミラーゼ)によって始まり、続いて胃の中でも行われます。
タンパク質は胃の中のペプシンや塩酸などを含む胃液によって吸収されるまで、さらに細かく分解されていきます。
・食べ物を消化吸収した後に残る不要物を体外に出す、すなわち便をつくる。これは主に大腸の役割です。
・便を外へ出すのは直腸が担当します。
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ところが実は、腸の働きはこれだけではありません。最も重要といえる腸の働き…..それが「免疫」です。
免疫とは、病原菌やウイルスなどの病気のもととなる外敵から身を守るために、人間にもともと備わっている仕組みを言います。
免疫の最も重要な役割は、敵と味方を見分けることです。
外部から侵入してくる病原菌やウイルスは身体にとっては敵ですから、免疫は、それが身体に悪さしないうちに見つけ、即座に追い出そうとします。
妖しい侵入者を見つけたら敵か味方を判断し、敵であれば即座に攻撃を仕掛けます。
免疫というのは病気のもとを身体に入れないようにする防御と、入ってきてしまったら退治する二重の陣を敷いているのです。
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次回は8月18日(日)。このシリーズ最終回・第5回目のテーマは「足の小指・踵(かかと)からのサイン」です。単発受講もできますので、是非ご参加ください。お待ちしています。
https://www.macrobiotic.gr.jp/form/seminars/seminar02/