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【免疫力UP情報】カミカミおもしろ健口学③

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第20弾は「むすび誌2017年4月号」特集「医と食 健康フォーラム」より岡崎好秀氏の講演をご紹介します。(全6回)。
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私たちは種を食べている
 スイカの種の話の続きです。
 日本人が好きなのはスイカの実の方で、種を小さくするという研究まであるそうですが、中国人は種を好み、逆に種を大きくする研究が盛んです。
 そこでクイズ。「実は私たちも一日に何回となく種を食べています。どんな種でしょうか」
 そうです、「お米や玄米も種。小麦粉も種、スパゲティも種、うどんも種。ビールも種。おつまみの枝豆も種。大豆も小豆も種。ということは豆腐も種、味噌汁も種で、種を食べています。種は命をつなぐものだから、栄養価が高い」と岡崎氏。
 最後に「ただし、柿の種は違います」と、会場の笑いを誘いました。

時代はやっと貝原益軒に追いついた
 相変わらずの健康ブームです。書店に行けば、健康になるためのさまざまな方法を紹介する本が山積みになっています。
 そこで岡崎氏は「これまでもっとも多くの日本人に読まれた健康書は何でしょうか」と質問しました。
 選択肢は、主婦の友社の「家庭の医学」、「スポック博士の育児書」、貝原益軒の「養生訓」の三つ。
 正解は「養生訓」ですが、「本当はこの本も入れたい」として、正食協会編・刊の「噛み方健康法」も「すばらしい本」として紹介していただきました。
 益軒は元禄時代の儒学者です。「当時は天下泰平の世の中で、衣食住が足りていました。暮らしに余裕ができたので、養生訓が最大のベストセラーになりました」
 岡崎氏によると、益軒は生まれながらに病弱だったので、古今東西の日本人の健康法を集めて実践し、当時としては珍しい八四歳という長寿を得ました。
 元禄時代にはまだ「健康」という言葉がありませんでした。「養生訓」とは、現代風にいえば「健康訓」です。
 どんなことが書かれているのでしょうか。
 岡崎氏は、歯について書かれていることとして、以下を紹介しました。

 「禍は口より出て、病は口より入る」
 「一日何回も歯をカチカチさせると、虫歯や歯周病にならない」
 「食後は、口を湯や茶ですすぐ」
 「つまようじで歯の根を深く刺すのは、腫れることがあるので、やってはいけない」

 いまも「養生訓」というタイトルをつければ、本が売れるという傾向があるようです。それだけ益軒の養生訓は、日本人に大きな影響を与え続けてきたわけですが、岡崎氏はさらに積極的に評価しています。
 「二五年ほど前までは、私たちは平均寿命さえ長ければいいと思っていました。しかし、健康寿命という言葉ができ、その延伸のために何をすればいいのかを考えなくてはならなくなりました。
 それを日本で最初に言い出したのが貝原益軒です。やっと時代は貝原益軒に追いついたともいえます」

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岡崎好秀(おかざき・よしひで)
1952年大阪府生まれ。専門は小児歯科・障がい児歯科・健康教育。
動物の歯にも造詣が深く、動物園への往診も行う。現在はモンゴル健康科学大学 歯学部 客員教授。
  • 2021年07月15日 16時07分更新
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