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【免疫力UP情報】心の力が 医療を変える⑦

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第27弾は「むすび誌2015年12月号」より心の力が医療を変えるの記事をご紹介します。(全12回)。
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症状よりも症状の必要性や対人関係に目を向ける

うつ病が完治したのに骨折 「家族の献身を再び得たい」
 アドラー心理学というと、興味のある人も多いかもしれません。アドラー心理学についての著書も多い岸見さんは、カウンセラーとしてかかわった臨床例をいくつか紹介しながら、心と体の関係などについて解説しました。

 岸見さんは「病気やけがをしたときに、家族がいつになく献身的であるということを経験した人は、その味が忘れられない。回復するということは、家族の注目・関心が減るということ。だから、よくなったらだれも自分のことを見てくれないと思うと、また何かやってしまうというようなことがあります」。
 もちろん、わざとけがをするわけではありませんが、けがをすることをどこか内心で受け入れていると、本当のけがにつながることも。

赤面症を訴える女子中学生 症状消せば別の症状の可能性

 アドラー心理学によるカウンセリングでは、「症状の除去をカウンセリングの目標にしない」という基本があります。「必要があって患者が症状をつくり出している」と考えるからです。
 その代わりに、どういう目標を達成できたらカウンセリングを終結できるか、患者と同意します。
 深刻な摂食障害などと異なり、赤面症なら「実害はない」と考えた岸見さんは、「もし赤面症が治ってしまって、あなたが希望するようなばら色の世界になればいいが、赤面症が治っても何も変わらないかもしれない。そうなったらあなたすごく困るから、悪いことは言わないので、赤面症を治すというようなことを考えない方がいい」とさとしました。 ケース1に通じるところもありますが、「症状の必要性がなくならないままで症状を除去したところで、これはアドラーの言い方ですが、『たちまちなんのためらいもなく、別の症状を身につける』。実はそういうことは多いと思います」。

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岸見一郎(きしみ・いちろう)
1956年生まれ。京都大学大学院博士課程満期退学。奈良女子大学非常勤講師、精神科医院勤務などを経て、現在は京都聖カタリナ高校非常勤講師などを務める。日本アドラー心理学会顧問。
  • 2023年02月17日 17時20分更新
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