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【免疫力UP情報】マクロビオティックの原点を探る③

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第29弾は「むすび誌2018年1月号」より特集「新たなむすび直しのへ」の中からマクロビオティックの原点を探るの記事をご紹介します。(全4回)。
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「正穀」である玄米を食す正食

 「人類は穀食動物なり」とは、左玄の有名な言葉です。

 草食動物や肉食動物でもなく、穀食動物とはあまり聞かない言い方です。

 その根拠として左玄は、人間の門歯・犬歯・臼歯の数から、穀物をすりつぶすのに適した臼歯が全体の60%余りを占めていることを示しました。

 ほかの門歯は、野菜や果実を食べるのに適しており、犬歯は魚や肉を切るときに使うとして、割合からいえば、野菜・果実が25%、残りの12%ほどが魚・肉です。

 当時の欧米でも菜食主義者がいたようですが、左玄は、多くはないものの一定量の魚を食べることを認めており、ベジタリアンとの違いについてもふれています。

 穀物の中でも、高い栄養価をもつ玄米を「正穀」として扱い、食養の選択の最高に位置づけました。正穀である玄米を食することを「正食」というのも、もとは左玄に由来します。

 蕎麦(ソバ)については、正穀(玄米)に準じた穀物食と定義しています。

 さらに左玄は、縦に長い植物食品、横に長い動物食品、丸い穀物・果実と、食物の形状から3つに分け、「食養を実践して圓(まる)い穀物を食べていれば、身体も心も圓くなる」と説いています。

食も「郷に入りては郷に従う」

 前述したように、左玄の診療所は多くの患者でにぎわいました。そして多くの賛同者のもとに、明治40年(1907年)に食養会が発足しました。

 身土不二という言葉は、食養会発足から2年後に亡くなった左玄の死後、食養会にいた弟子たちが左玄の考えを紹介するときに用いるようになったといいます。

 もともと左玄は「入郷従郷」(郷に入りては郷に従う)、あるいは「風土」という言葉を使って、住んでいる土地や気候、風土、そして伝統の食物を原点として、その土地の伝統文化や風習、食生活に従うことが食養の実践になると説いていました。

 ちなみに、食養会は、左玄の食養法により健康を回復した桜沢氏が、監事や会長を歴任しています。

皮があることで調和している

 岩佐さんによると、左玄は食養会で次のように話すのが口癖だったそうです。

 「農産物は生き物であり、例えば皮がついていることもそのことで調和しているのだから、農産物の一部分を食しても栄養的に充分でない。健康のためにも生き物全体を食べなければならない。自然界の動物は丸ごと食べている」

 一物全体食をわかりやすく説いた言葉といえます。

また、左玄は「味噌は身礎である。糠(ぬか)はやすらぎ。白くした精米はかす(粕)」とも書いていました。


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  • 2023年09月28日 15時00分更新
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