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【免疫力UP情報】オールアバウト塩③

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第32弾は「むすび誌2016年3月号」よりオールアバウト塩の記事をご紹介します。(全10回)。
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塩の話②

 食用だけでなくさまざまな用途で利用

 古くから塩業が盛んで、海に囲まれた日本は塩が豊富に生産されているのではと思われるかもしれません。ところが日本は必要とする塩のほとんどを輸入に頼っているのです。そこには、食用だけでなく、さまざまな用途に塩が利用されているという背景があります。

 

わずか12%とひくい自給率

 日本で生産されている塩は年間約90万トン余り。一位の中国、二位のアメリカ、三位のインドなどと比べるとはるかに少なく、日本は世界三二位です(2011年)。消費量はその8倍以上の約800万トンに達し、自給率はわずか12%。これも主な塩生産国の中でもかなり低い自給率です。

 約700万トン以上の塩を輸入に頼っています。輸入先は、自給率500%のメキシコとオーストラリアで大半を占めます。

 800万トンの消費量のうち、食品や食品工業向けに使われるのは約100万トン。つまり、私たちが食用として食べる塩だけであれば、国内の生産だけでほぼまかなわれる計算です。

ソーダ工業用や医療用なども

 それでも輸入が多いのは、ソーダ工業用に大量の塩が必要なためで、ソーダ工業用は消費量の約四分の三の600万トンにもあたります。

 ソーダ工業用というのは、例えばその一つが、食塩水を電解して得られる「苛(か)性ソーダ」(水酸化ナトリウム)です。木材を溶かしてパルプにするときにも使われ、塩がなければ雑誌や新聞もつくることができません。苛性ソーダは、石けんやアルミ製品の製造などにも使われます。
 塩素は水道水の消毒に、ソーダ灰はガラス製品やホーロー製品などの製造に利用されます。身の回りにあふれるさまざまな塩化ビニル製品も、塩素と石油由来のエチレンを合成したものです。

 また、食用とソーダ工業用以外にも、家畜の餌用、革製品の加工用、道路の凍結防止剤、生理食塩水やリンゲル液などの医療用といった用途もあります。

脱水や防腐、発酵促進の作用

 食用の塩には、食品に対して次のようなはたらきがあります。

・調味料として味をつける

・脱水と防腐(塩漬けした食品から余分な水分を吸い出すことで、腐敗の原因となる雑菌のはたらきを抑える)

・発酵の促進(雑菌のはたらきを抑えるため、発酵に必要な微生物が活動しやすくなる)

・グルテンの形成(小麦粉に塩水を加えると、タンパク質のグルテンができやすくなり、パンを膨らませたり、うどんのコシが出てくる)

・粘り気や弾力をもたせる(魚や肉のタンパク質が水に溶けやすくなり、かまぼこやハムなどに粘り気や弾力が出てくる)

【参考】

・公益財団法人塩事業センターホームページ(http://www.shiojigyo.com/)


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  • 2024年06月07日 13時02分更新
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